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【鉗子（かんし）分娩とは…？胎児への影響はどんなものがあるの？】

 

鉗子（かんし）分娩という分娩方法を聞いたことがあるでしょうか。自然分娩や帝王切開など様々な分娩方法がありますが、鉗子分娩という分娩方法もあります。鉗子分娩とは何なのか、胎児への影響にはどんなものがあるのかなど、本日はそんな鉗子分娩に関してのお話をしていきます。

鉗子分娩とは…？

鉗子分娩とは、お産がうまく進まないとき、赤ちゃんがなかなか体外に出てこないときに行われる分娩方法の1つです。鉗子という金属製のトングのような物を用いて胎児の体全体を引っ張り出す方法です。鉗子分娩の他にも「吸引分娩」という分娩方法もありますが、鉗子分娩の方が吸引分娩よりも強く確実に引っ張ることができるという利点があります。ただ、鉗子分娩でのリスクもみられる場合もあります。リスクに関しては後程お話していきます。

鉗子分娩はどのようなときに行われるのか…？

上でも少しお話したように鉗子分娩は赤ちゃんがなかなか母体から体外に出てこないときに行われることがあります。他にも分娩にかかる時間が長引くことで母体や胎児の両方に影響が出ることも考えられるため、それを防ぐ目的でも鉗子分娩で胎児を取り出すという場合もあります。また、赤ちゃんが産道を通る際に体を回転させながら出てきますが、この回転がうまくいかない「回旋異常」という状態がみられた場合にも鉗子分娩が行われることがあります。

 

鉗子分娩でのリスクは…？

赤ちゃんの頭をトングのような物で掴んで引っ張り出すという方法のため、自然分娩に比べるとリスクも考えられます。

 

・母体へのリスクは…

母体には胎児が産道を通る際に産道を傷つけてしまう「産道損傷」が起きることがあります。また、母体の負担を考えて鉗子分娩が行われる場合には自然分娩に比べて体力的な負担が大きいことが考えられます。

 

・胎児へのリスクは…

鉗子で頭を引っ張っていくので、まれに鉗子で圧迫した痕が残ることがあります。ただ、お産を長引かせることでも母体と胎児の両方にリスクがあるため、鉗子分娩を行う方がいいかもしれません。

お産では様々なトラブルが起こる可能性が考えられます。急遽、鉗子分娩を行うとなったとしても焦らずに落ち着いてその場で対応を受けるようにしましょう。分娩にあたって不安なことやリスクなどについては事前に医師と相談をしておくと安心かもしれません。もしものときに備えて鉗子分娩のことについての知識や情報を知っておくといざというときに焦らずにいられるかと思います。しっかりとお産の準備をして分娩に臨めると良いですね。

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